2020.05.26

ディープ産駒初の牡馬二冠馬誕生か。
ダービーに挑むコントレイルの勝算

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 3歳牡馬クラシックの第1弾、GI皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)を堂々たる”横綱相撲”で勝ったあと、コントレイル(牡3歳)の陣営から、こんな声が漏れてきたという。

皐月賞を制したコントレイル。ダービーで二冠達成なるか「あの勝利は、2つの点でよかった」

 ひとつは、言うまでもなく、勝ったことだ。

 もうひとつは、次なるGI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)の前に、「課題が見つかった」ことだそうだ。

 レース後、主戦の福永祐一騎手も公言していたように、皐月賞は、陣営が事前に思い描いたレースプランどおりの競馬ではなかった。

 何より誤算だったのは、スタート後、とくに後手を踏んだわけではないのに、コントレイルは自ら進んで前に行こうとしなかった。そのため、後方からの競馬になったことだ。

 コントレイルが得意とする戦法は、いわゆる”好位抜け出し”。デビューから3戦はすべてその形で快勝し、皐月賞のような、後方で待機する競馬は一度もしたことがなかった。

 普段はやんちゃで、レースになると行く気を前面に出す。ゆえに、陣営はこれまで、その前向きな気性をいかにコントロールするかに、最大の注意を払ってきた。