秋華賞の「激走」キーワードは2つ。
2勝クラスの勝ち馬と紫苑S組

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「3歳牝馬三冠」の最終戦、GI秋華賞(京都・芝2000m)が10月13日に行なわれる。

 秋華賞と言えば、「荒れる」イメージを持っているファンも多いのではないだろうか。なにしろ、2008年に競馬史に残る大波乱が起こっているからだ。11番人気のブラックエンブレムが大金星を挙げ、2着に8番人気のムードインディゴ、3着に16番人気のプロヴィナージュが突っ込んできて、3連単は1098万2020円という大万馬券。当時の、GIレースにおける史上最高配当をつけた。

 しかし、それ以降の秋華賞の成績を見てみると、比較的堅い決着が多いのがわかる。事実、過去10年はすべて、1~3番人気の馬が勝利を飾っている。

 そうなると、穴党の出番はないように映るが、2、3着には伏兵馬が何度となく飛び込んできている。まして、今年はGIオークス(5月19日/東京・芝2400m)から直行で臨んでくるクロノジェネシス、コントラチェックらが上位人気になると見られている。振り返れば、過去10年でオークスからの直行で馬券に絡んだ馬は、昨年の覇者アーモンドアイしかいない。そもそも同馬はそうしたローテーションを組んできた馬であって、ある意味、異例の存在。そう考えると、今年は波乱の匂いがプンプンする。

 ならば、穴馬券を狙ってみるのも悪くない。何より、出走するのは移り気な牝馬たち。どこかに波乱の芽はあるはずだ。ということで、過去10年の結果を参考にして、今回のレースで激走しそうな馬を探し出してみたい。

 まずピックアップしたいのは、古馬相手に2勝クラス(旧1000万下)を勝利している馬。人気、人気薄を問わず、秋華賞において、この条件を満たしている馬の台頭は頻繁に見られている。

 2011年の2着馬キョウワジャンヌ(7番人気)をはじめ、2012年の3着馬アロマティコ(6番人気)、2013年の2着馬スマートレイアー(2番人気)、2017年の1着馬ディアドラ(3番人気)、2018年の2着馬ミッキーチャーム(5番人気)らである。

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