2019.03.10

「持ったまま8馬身差」の衝撃。
ヴェロックスが再びクラシック候補へ

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

2019年クラシック候補たち
第6回:ヴェロックス

 今年の3歳世代における”衝撃のデビュー戦”と言えば、この馬のレースを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。

 栗東トレセンの中内田充正厩舎に所属するヴェロックス(牡3歳/父ジャスタウェイ)の初陣である。

クラシックでの戴冠を狙うヴェロックス 舞台は、昨夏の小倉競馬場。8月5日に行なわれた2歳新馬(小倉・芝1800m)である。ヴェロックスはここで、競馬ファンを唸らせる圧勝劇を披露したのだ。

 単勝1.9倍の断然人気に推された同馬は、すんなり先行すると、直線で一気に先頭へ。その後はムチを入れることなく、後続をみるみると突き放して、2着以下に8馬身もの差をつける勝利を飾った。

 この結果、一躍注目を集めると、次走のオープン特別・野路菊S(9月15日/阪神・芝1800m)では、単勝1.4倍という一段と分厚い支持を集めた。このオッズこそ、デビュー戦における衝撃度を表す評価だろう。

 だが、ヴェロックスはその人気に応えることができず、同レースでは2着に敗戦。逃げたカテドラルを捉え切れずに、半馬身の遅れをとった。

 そして、続くGIII東京スポーツ杯2歳S(11月17日/東京・芝1800m)でも人気を裏切ってしまう。強豪馬が集うなかで2番人気となったが、直線でたびたび他馬に接触されたこともあって、最後は外から伸びるも4着。勝ち馬とタイム差なしの接戦だったが、初戦のインパクトからして物足りなさが残った。