アンカツ氏が自信ありげ。桜花賞、オークスを占う「3歳牝馬番付」 (2ページ目)

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO


横綱:ラッキーライラック(牝3歳)
(父オルフェーヴル/戦績:4戦4勝)

 今年の3歳牝馬はレベルが高い。特にチューリップ賞組。時計も優秀で、あの時計(勝ち時計=1分33秒4)で走れば、例年なら桜花賞は勝てる。それぐらいのレベルだよ。

 そのチューリップ賞で2着に2馬身差をつけたラッキーライラックが、文句なしの横綱。この馬は、何よりレースがうまい。スッといい位置につけて、すぐに折り合える。馬のつくりという点でも、ゆったりとしていて乗りやすそうだ。

 気性面も素直な印象。オルフェーヴルの初年度産駒だけど、馬体も、気性も、父親には似てないというか、(父親の)悪いところが出ていない。だから、距離も案外持つような気がする。今のところ、隙なし、という感じだね。

 ただ、今まであまりにも完璧なレースをしすぎている。本番では、逆にそこが心配。勝ちっぱなしの馬って、レース展開がそれまでに体験したことのない流れになったりすると、それに対応できなくてコロッと負けるということがよくある。

 今は、ちょっとしたことで乗り替わりがある時代だから仕方のないことかもしれないけど、(ジョッキーが)一戦一戦、いいレースをしようと、これまで"試す"というレースをしてこなかった。それが、本番でどう出るか。まあ、重箱の隅をつつくような懸念材料にすぎないけどね。

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