大物たちが復帰の金鯱賞で、あえて「元No.1」ブレスジャーニーを選ぶ (2ページ目)
もちろん、強いサトノダイヤモンドを見たいのですが、今回に関しては、逆のイメージも頭の中でよぎります。応援はするものの、馬券的には人気にもなるでしょうから、押さえに回したいですね。
中心視すべきは、実績ではサトノダイヤモンドに劣るものの、レースの内容やパフォーマンスでは、それを凌(しの)ぐものがあるスワーヴリチャード(牡4歳)のほうだと思っています。
前走の有馬記念(12月24日/中山・芝2500m)では、キタサンブラックに迫ることなく4着に敗れましたが、左回りに比べて実績が足りない右回りだったこと、そして先行馬有利のペースを大外から捲(まく)るという厳しい展開だったこと、それらのことを考えれば、よく走っていると思います。
日本ダービー(2着。東京・芝2400m)をはじめ、共同通信杯(1着。東京・芝1800m)やアルゼンチン共和国杯(1着。東京・芝2500m)を見れば一目瞭然ですが、左回りのレースになるとパフォーマンスが格段に上がります。今回は初の中京コースとなりますが、左回りに変わることが、何よりも好材料です。
陣営としても、左回りのGIIであるここを、早くから目標にしてきたのではないでしょうか。ある意味、サトノダイヤモンド以上に注目の復帰戦だと思います。この先に待つ本番、GI大阪杯(4月1日/阪神・芝2000m)は右回りとなるだけに、ここでは単に勝ち負けを演じるだけでなく、その内容も問われます。いい走りを期待したいですね。
重賞5勝と、実績的にはスワーヴリチャード以上のヤマカツエース(牡6歳)も有力候補の1頭と言えます。重賞5勝のうち、この金鯱賞で一昨年、昨年と連覇を飾っていますから、なおさらです。
鞍上は、池添謙一騎手。同日に行なわれる桜花賞トライアルのフィリーズレビュー(阪神・芝1400m)には、オルフェーヴルの全妹で、池添騎手がふたつ勝たせているデルニエオールが出走するのですが、こちらのヤマカツエースのほうに乗ることになりました。
おそらく、池添騎手は「体がふたつほしい」と本気で思っていることでしょう。先約優先なのか、選んでいるのかはわかりませんが、どちらにしても、このひと鞍に対する思いは強いはずです。
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