大物たちが復帰の金鯱賞で、あえて「元No.1」ブレスジャーニーを選ぶ (3ページ目)

 注目の実力馬が集う中、今回の「ヒモ穴馬」には、スワーヴリチャードと同じ明け4歳のブレスジャーニー(牡4歳)を取り上げたいと思います。


2歳時には世代のトップを走っていたブレスジャーニー2歳時には世代のトップを走っていたブレスジャーニー 昨秋から、明け4歳世代が重賞戦線を席巻しているのはご存知のとおり。全体的なレベルの高さは疑いようがありません。このブレスジャーニーは、その世代にあって、2歳時には「(世代)ナンバー1では」と称されていた逸材です。

 骨折で春のクラシックは棒に振りましたが、三冠最後のGI菊花賞(京都・芝3000m)で復帰。着順こそ12着でしたが、約1年ぶりのレースで、しかもGI戦、さらに3000mの長距離戦で、極悪馬場という非常に厳しい条件だったことを考えれば、よく走っていたと思います。個人的には、かなり驚かされました。

 ゆえに、適鞍だった次走のチャレンジC(12月2日/阪神・芝2000m)における3着好走は、なかば当然の結果でした。復調間近を思わせてくれましたね。

 前走の有馬記念(12着)は、直線での不利なども影響したと思いますが、本質的にはマイルから2000mぐらいがベストの馬。若干距離が長かったのでしょう。

 今回は2000m戦。かつて重賞を連勝した左回りのレースというのも、大きなプラスになります。中間は、しっかりと乗られていますし、ケガの後遺症も今はないと思います。

 最終追い切りには、関東所属の三浦皇成騎手が栗東まで駆けつけて騎乗したようですね。この辺りにも、この馬に対する期待度の高さがうかがえます。楽しみな1頭です。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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