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皐月賞ワンツーの池江厩舎。
3頭出しダービーで勝つのは、ズバリこの馬

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Yoshifumi Nakahara/AFLO

 ダービーは狭き門。勝ち負け以前に、スタートラインに立つこと自体が難しい。

 出走頭数が18頭と制限された1992年以降、それはますます狭き門となった。

 そんななか、今年のダービー(5月28日/東京・芝2400m)では、管理馬を3頭も出走させる厩舎が2つもある。栗東の池江泰寿厩舎と音無秀孝厩舎だ。

 1992年以降、ダービーに3頭以上の管理馬を出走させたことがあるのは、美浦の藤沢和雄厩舎(2002年、2003年、2013年)だけ。それは、かなり稀(まれ)なことと言える。

 しかも、である。

 その3頭が3頭とも有力馬なのである。出走権利を獲るのが精一杯という、いわば"参加するだけ"というタイプは1頭もいないのだ。

 とりわけ、すごいのは池江厩舎のほうだ。

 皐月賞馬のアルアイン、同2着のペルシアンナイト。さらに、皐月賞こそパスしたが、「潜在能力はこれら2頭より上」とも評価されているサトノアーサーという、強力ラインアップなのである。

 ダービーを勝つチャンスは、どの馬にもある。

皐月賞を制した池江厩舎のアルアイン皐月賞を制した池江厩舎のアルアイン とはいえ、勝つのは1頭しかいない。

 皐月賞のあと、池江師は「皐月賞が"親子丼"なら、ダービーは"三段重"で」と威勢のいいコメントを発した。それだけ自信もあるのだろうが、"三段重"には上もあれば、真ん中もあって、下もある。

 はたして一番上のお重、つまり一番勝利に近いのは、どの馬だろうか。

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