【競馬】躍進必至のネオ、ステイ産駒。3年目のディープ産駒に分厚い壁!? (3ページ目)
ネオユニヴァースやステイゴールドとはちょっと違った意味で期待されているのは、スペシャルウィーク産駒だ。近年の産駒の成績は冴えないものがあるとはいえ、今年は「大物出現か!?」といった噂が絶えない。
というのも、スペシャルウィークは、コンスタントに走る馬は出さないものの、時にとんでもない"大物"を出すという傾向にあるからだ。それも、産駒初のGI馬となったシーザリオがオークスを勝ったのは2005年で、牡馬をも蹴散らして日本競馬シーンの主役となったブエナビスタが桜花賞とオークスを制したのは2009年と、"大物"が出るのは奇しくも4年置き。来年2013年がちょうどそのサイクルにあたり、現2歳世代からその"大物"出現の可能性があるのだ。
シーザリオとブエナビスタの共通点は3つ。牝馬であること、母の父がノーザンダンサー系であること、関西の厩舎が管理したこと。ざっと産駒を見渡すと、2004年と2005年のエリザベス女王杯で連続2着した母オースミハルカの牝馬(馬名未登録)がそれに該当するが、はたして......。
その他、アグネスタキオン、ダイワメジャー、さらにはキングカメハメハ、シンボリクリスエスなど、種牡馬リーディング上位組の産駒にも期待したい馬がいっぱいいる。
特に種牡馬として、ディープの最大のライバルとして注目されてきたアグネスタキオンは、3年前に死亡したため、今年の2歳馬はいわゆるラストクロップ。デビューを控えた147頭には大きな期待がかかっている。
産駒には、走る馬ほど常に故障の危険がともなうという弱点はあるが、ダイワスカーレットやディープスカイなど活躍馬は多数。今年もズラリと良血馬がそろっていて、最も注目されているのは、皐月賞馬キャプテントゥーレを兄に持ち、社台レースホース(一口馬主クラブ)の募集価格1億円の高馬、母エアトゥーレの牡馬リジェネレーションだ。
さらに、初年度産駒のデビューを見ることなく、今年1月に急逝したチチカステナンゴの産駒も面白い。社台グループが、非サンデーサイレンス(SS)系の種牡馬として期待して輸入しただけに、産駒には、母ダイワスカーレットの牝馬ダイワレーヌなど、SS系のGI馬を母に持つ良血馬がそろっている。
ともあれ、今年の2歳馬は、現3歳世代に劣らぬ強力なラインナップをディープ産駒がそろえれば、その独走を阻もうとする他の種牡馬の産駒もなかなかの強力布陣。それぞれ血の"宿命"を背負った注目馬も多く、『ディープvs非ディープ』の熱きバトルを含めて、今年から来年にかけてのクラシックロードは見どころの多いものになりそうだ。
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