イタリア人新指揮官が、サガン鳥栖にガッチリかけた鉄壁の錠前

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Kyodo News

 2月20日、佐賀県鳥栖市。ベストアメニティスタジアムで開催予定だったJ3鹿児島ユナイテッドとのトレーニングマッチは、試合当日にもかかわらず急遽、練習場である北部グラウンドで行なわれることになった 。

「朝からの大雨で水はけが悪く、芝生に水たまりができたため」という説明だったが、実は新体制になってから、本拠地で一度も練習すらしていない 。

サガン鳥栖の監督に就任したマッシモ・フィッカデンティサガン鳥栖の監督に就任したマッシモ・フィッカデンティ 不確定要素は他にもあった。

 主力だった藤田直之、水沼宏太の2人が移籍。一方でJ1レギュラークラスの選手の補強はなかった。そしてトレーニングマッチでは開始直後、右サイドバックで開幕先発が当確していた藤田優人が腰を痛めて途中離脱した。

 なにより、新たに監督に就任したイタリア人、マッシモ・フィッカデンティはいかなる采配を振るうのか?

 冷たい雨が降り出す中、大勢のサポーターたちは肩を寄せ合い、祈るような眼差しを送っていた。

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