【なでしこ】W杯2連覇へ。最大のカギは初戦スイス戦の入り方

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 いよいよワールドカップの開幕が目前に迫ってきた。初めて世界の頂点に立ち、"なでしこジャパン"の名を日本のみならず世界中に知らしめたあのドイツ大会から4年。再びなでしこたちがあの大舞台に戻ってくる。

カナダ入り後は非公開練習が続いているなでしこジャパンカナダ入り後は非公開練習が続いているなでしこジャパン ドイツワールドカップ優勝から1年後の、ロンドンオリンピックでは銀メダル。女子サッカー界では、オリンピックを一区切りとするため、世界各国で指導者や選手の入れ替わりがあった。

 注目された日本の動向は――佐々木則夫監督続投。2008年の就任から、日本女子サッカー界初の長期体制で臨むことになった。無論、選手選考はゼロからのスタート。これまで佐々木監督はユース年代の指導にあたっていたこともあり、次期なでしこジャパン候補が集う、なでしこチャレンジプロジェクトなどをはじめ、国際大会でもベテラン勢を招集せず、多くの若手選手がアピールのチャンスを与えられた。

 そして流れた月日は2年。昨年10月、ベスト布陣で臨んだカナダ遠征のメンバーはドイツワールドカップ・ロンドンオリンピック経験者が多くを占めた。そして、それはカナダでワールドカップ連覇を目指すメンバーへとつながっていった。

 "変わり映えのないメンバー"――そう捉えられることも多いが、それは少し違う。確かに顔ぶれこそ4年前と変わらないかもしれないが、ここ数年は海外へ挑戦の場を広げたり、国内組もそれぞれに個を伸ばしてきた。

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