ハリルホジッチは柴崎岳の適性をどう見ているのか

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 長田洋平/アフロスポーツ●写真

代表選手の「適性」と「適応」を考える(後編)

 6月1日、代表メンバー25名が発表された。ヴァヒド・ハリルホジッチ監督は、これから試行錯誤を続け、代表を形作っていく。それはパズルのようなモノで、誰をどこにはめ込むか、その作業は始まったばかりである。

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 では、いかなるスカウティングで選手のポジション適性を見極め、適応させていくべきなのだろうか。

ハリルジャパンに定着しつつある柴崎岳(鹿島アントラーズ)ハリルジャパンに定着しつつある柴崎岳(鹿島アントラーズ) サッカー選手の特性や能力を論じるとき、独断と偏見が混ざるのはどうにも避けられない。客観的視点を心がけたとしても、スカウティングは常に主観に沿っている。つまり、志向するプレイスタイルや観点によって、ピックアップした選手への評価は自ずと変わってしまう。

 しかし世界で功成り名を遂げた選手というのは、優れたスカウティング基準に照らし合わされ、躍進を遂げている。誰に見いだされるか? それも一つの天運と言えなくない。

 代理人として大きな成功を収めているジョルジュ・メンデス(契約選手にはクリスティアーノ・ロナウド/ポルトガルを筆頭に、ハメス・ロドリゲス/コロンビア、ぺぺ/ポルトガル、ラダメル・ファルカオ/コロンビア、チアゴ・シウバ/ブラジルなど)は、選手能力を見極める視点が鋭い。彼が見いだした選手は、その多くが成功を収めている。

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