山下美夢有が圧巻の逆転劇でパリ五輪切符獲得 全米女子プロで見せた「絶対女王」の真価 (2ページ目)
迎えた初日、6バーディー、5ボギーと出入りの激しいゴルフとなったが、1アンダー、15位タイとまずまずのスタートをきった山下。2日目も3バーディー、1ボギーの「70」で回って、通算3アンダー、6位タイという好位置につけた。
「初日に比べて、ショットがすごく安定していたので、今日は狙いたい方向に打つことができていた。それがよかったのかなと思います。今日はリーダーボードもあまり見ずにやってきて、メジャーで上位争いを演じているって感じはなかった。やっぱり(メジャーでは)それだけ必死。ひとまず、予選を通過できて残り2日間戦えるので、1打でも伸ばせるように全力で頑張りたい」
余計なことは考えず、目の前の一打一打に全力を注いでいた山下は、3日目もふたつスコアを伸ばして、トップと2打差の通算5アンダー、2位タイにつけた。
「(コースの)セッティングが難しいので、耐えるところは耐えて、チャンスが来たら決める、というゴルフをしていて、順位のことはほとんど気にしていませんでした。気づいたら、いい順位で戦えていた、というか。ある意味、今回は何も考えずプレーができています。それも、マイナスではなく、プラスに考えて」
最終日は、3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの「73」。4日間で初めてスコアを落とすことになったが、通算4アンダー、堂々の2位タイでのフィニッシュを決めた。
「最初のティーグランドから緊張して。(日本とは)また違う緊張感があって、やっぱりメジャーだなと思いました。(2位に終わって)悔しいっていうのはあまりなくて。とりあえず、自分のプレーをしっかり最後までやろうと決めていて、できない部分もありましたけど、そこはまあ、少しはできたのかな、と。
いずれにしても、この舞台で、この位置で戦えるっていうのは初めてだったので、(自分にとって)すごくプラスになりました。優勝には届きませんでしたが、次もまだメジャーはあるので。そこで、しっかり結果を出せるように頑張りたいなと思います」
大会前に話していたとおり、山下は最後までメジャーでの戦いに集中していた。そしてその結果、パリ五輪出場切符という"最大のご褒美"がついてきた。
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