渋野日向子の真骨頂。前哨戦132位から
巻き返すポテンシャルはある (3ページ目)
「どれだけ気持ちを切り替えられるか。スコットランド女子オープンでリンクスコースを経験できたことは、何より大きい。結果、かなり叩いてしまったけれども、そこで『ああ、ダメだ。リンクスコースでは通用しない』と思ってしまうのか、逆に一度経験して『あとは上がるだけ』『リンクスコースって、意外に面白いかも』『こういうゴルフの幅もあるんだ』とリンクスでのプレーを楽しめるかどうか。
つまり、プラス思考で考えるか、マイナス思考で考えるか。もし、スコットランド女子オープンのあと、渋野がリンクスコースを『面白い』と思って、気持ちをガラッと切り替えられるようだったら、チャンスが巡ってくるかもしれない」
ということは、もし渋野の気持ちが前向きになっていれば、再び"奇跡"を期待してもいいのだろうか。
「(連覇の)チャンスはゼロではない。あとは、ディフェンディングチャンピオンという、彼女が背負っているプレッシャーは、他の選手に比べてかなり大きい。それをどうやって跳ね除けるのか。そこが、最大のポイントになる。
ともあれ、その点は宿命として受け入れるしかない。それに、彼女の性格からして、その辺はわりと居直れるタイプのような気がする。自らの立場を重荷に捉えることなく、再びチャレンジャーとして臨むことができれば面白い。
また、彼女はアップダウンが激しいというか、結果の波が大きいプレーヤーで、それだけ気持ちの切り替えが速い。その切り替えによって、とんでもないゴルフをこれまでも見せてきた。それこそ、渋野のポテンシャルなわけで、それを全英女子オープンでうまく出してもらいたいな、と思っている」(三田村氏)
まもなく迎える全英女子オープン初日。1番ティーグラウンドに、晴れやかな表情をした渋野が登場することを祈りたい。その姿が見られれば、昨年同様、最後に最高の笑顔を爆発させてくれるかもしれない。
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