渋野日向子の真骨頂。前哨戦132位から
巻き返すポテンシャルはある (2ページ目)
だが、今回の全英女子オープンの前哨戦となるASIスコットランド女子オープン(8月13日~16日/スコットランド)において、渋野は2日間で通算14オーバー、132位タイで予選落ちを喫した。初のリンクスコースで、かなりの苦戦を強いられた。
その結果を受けて、渋野の連覇への期待は一気にトーンダウン。全英女子オープンでの活躍に関しても、疑問視する声が増えている。しかしながら、ゴルフジャーナリストの三田村昌鳳氏は、渋野の巻き返しは十分に考えられるという。
「今のゴルフにおいては、ボールを高く上げて、上から落として(グリーン上に)止める、という基本があるけれど、リンクスコースにおいては、低い球を打ったり、転がしでいったり、風を読んでどう対処していくかなど、やらなければいけないことがたくさんある。
グリーン周りからのアプローチひとつ取ってもそう。ボールを上げてカップに寄せる、といったイメージしかなかったら通用しない。要するに、頭の中にバリエーション豊富なアイデアがあるかどうかが大事で、発想を豊かにしていかないと、リンクスコースはなかなか攻略できない。
そうしたなかで、初めてリンクスコースでプレーした渋野は、たぶん戸惑ってしまったのではないか。目の前にあるいろいろな情報、リンクスコースにおけるさまざまな場面を前にして、どう対処していいのか、イメージが湧かなかったのだと思う。
リンクスコースというのは、経験しているか、していないかによって、大きな違いがある。全英オープンで5回優勝したトム・ワトソンでさえ、初めてリンクスコースをプレーした際には戸惑いを隠せなかったわけで、スコットランド女子オープンで渋野が苦しんだのは仕方がないこと。大切なことは、本番の全英女子オープンまでにどう立て直せるか。そこが、大きなカギになる」
とすると、うまく立て直すことができれば、渋野が全英女子オープンで再び活躍する可能性がある、ということだ。そのために必要なことは何なのか。三田村氏はこう分析する。
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