有村智恵が持つ「危機感」。自らの戦いとゴルフ界の発展のために... (4ページ目)
そうした状況のなか、たとえば、ファンの方にサインをしたいけれど、大会の運営側から『危ないから』と言われて、満足なファンサービスができないこともあります。人が押し寄せて『危険だ』というのはわかりますけど、そういった部分をあまりにも厳しくしてしまうと、ファンが少しずつ離れていってしまうんじゃないか、と心配になったりします」
こうしたファンサービスにおいては、大会に関わるボランティアやスタッフなどの人手不足の問題もあるだろう。ともあれ、このようなことを含めて、今の女子ツアーやゴルフ界が抱える問題を、有村はひとつずつ解決して、ツアーはもちろんのこと、ゴルフ界全体をよりよくしていきたいと考えている。
それには、有村のこんな思いがあるからだろう。
「新しくゴルフを始める人たちが少なくなってきているんですが、いつか憧れの職業に『女子プロゴルファー』が入ってきてほしい。そうなってくれることが、私の夢なんですよ。野球選手やサッカー選手になりたい、という子どもは多いじゃないですか。それと同じように、子どもたちから『ゴルフ』というワードが出てきてほしいな、という思いがあります」
そして、有村は昨年末、ゴルフをもっと身近に感じてもらうためのひとつの試みとして、プロゴルファーの有志たちでインスタグラム『ladygo.golf』のアカウントを立ち上げた。渋野日向子をはじめ、人気の女子プロの多くが登場することもあって、ファンの間でも好評を博し、すでに多くのフォローワーがついている。
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