マスターズを「ヒール」として優勝。P・リードの未来は変わるのか (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 テキサス州サンアントニオ出身のリード。生まれたときに、父のビルからプラスチックのゴルフクラブを与えられた。元タイガー・ウッズのスイングコーチでもあるハンク・ヘイニー氏の練習場がテキサスにあり、9歳の頃にはそこで一日中、ボールを打っていたという。

 それは、ちょうどウッズが全盛期を迎えていた頃だ。その姿を見て、リードはウッズに憧れた。以来、試合の最終日には、ウッズの真似をして"赤いシャツに黒いパンツ"という勝負スタイルでプレーするようになった。ただこれが、のちに「生意気なヤツ」と見られる要因のひとつにもなってしまう。

 リードはもともと社交的な子ではなかったそうだが、大学生になってもそれは変わらなかった。そのため、最初はジョージア大に入学するも、チームメイトに馴染めず、翌年にはオーガスタ大に転校した。

 当時はやんちゃな学生でもあったリード。コース内外で頻繁にトラブルを起していたようだ。スコアを改ざんしたなど、よくない噂もあった。だが、これについては、リードは否定している。

 2011年、20歳でプロ転向。2012年の最終予選会を経て、2013年からPGAツアーのフル参戦を果たした。そしてその年、8月のウィンダム選手権でスピースをプレーオフの末に破って優勝し、一躍注目選手となる。

 しかし、ツアーにおける好感度は上がらなかった。

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