2016.03.12

イ・ボミ、五輪出場への厳しい道のりに、隠し切れない「焦り」

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

「新たなシーズンが、『こんなに早く来るんだ』と感じたのは、プロになってから初めてのことですよ! 今年は、本当に早かったなぁ......」

 例年どおり、オフシーズンをアメリカ・カリフォルニア州のパームスプリングスで過ごしたイ・ボミ。およそ5週間に及ぶ合宿をこなしたあとでも、まったく疲れた素振りも見せず、笑顔でそう語った。ただその笑みは、心の底から湧き出る、いつもの"イ・ボミスマイル"ではなかった――。

昨季賞金女王のイ・ボミ。今季は新たな目標に挑む イ・ボミの2016年シーズンは、米ツアーのホンダLPGAタイランド(2月25日~28日/タイ)から始まった。彼女は今季、「リオデジャネイロ五輪に出場すること」を目標に掲げているからだ。

 イ・ボミは昨季、悲願だった日本ツアーでの賞金女王を獲得。年間獲得賞金も2億円を突破し、史上最高額をマークした。そうした状況にあって、彼女にはモチベーションとなる新たな目標が必要だった。それが、リオ五輪出場である。

 だが、その目標を達成することは、決して簡単なことではない。

 まず、五輪出場のためには7月11日時点で世界ランキング上位15位以内に入る必要がある。しかも、世界ランクの上位選手が多い韓国人選手の場合は、その中で上位4名の中に入らなければならないが(出場資格は各国最大4名のため)、昨季終了時点でイ・ボミの世界ランクは15位(現在18位。3月11日時点※以下同)で、韓国人選手の中で8番目だった。つまり、世界ランキングをさらに上げる必要があり、昨年以上の活躍が求められているのだ。