【木村和久連載】アマチュアが憧れる「プロアマ」の実態

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第23回

 プロのトーナメントの合間に行なわれる『プロアマ競技』って、よく耳にしますよね。フジサンケイクラシックなどのプロアマには、多くの芸能人が参加し、華やかな世界を演出していますけど、そもそもあれは何なんでしょう?

 男子のトーナメントだと、木曜日から日曜日の4日間が本選の予選&決勝ラウンドとなります。その試合前日の水曜日あたりに、プロの練習ラウンドを兼ねて、大会スポンサーや関係者、その招待者が参加する、プロアマ競技が行なわれることが多いです。

「競技」と言っても、ほとんどコンペ扱い。ラウンド後のパーティーで超盛り上がるのが、お約束です。

 私も過去に何度か、プロアマに出たことがあるんですが、一番派手だったのは、1994年の『アメリカン・エキスプレス・グランドスラムゴルフ』というシニアトーナメントのプロアマでした。シニアとはいえ、世界中のトップシニアが集結して行なわれましたから、大会規模は相当なものでしたよ。

 なにしろ、会場のオーク・ヒルズCC(千葉県)にやって来たのは、かつてメジャー大会で何度も優勝を飾ってきたアーノルド・パーマー(アメリカ)やリー・トレビノ(アメリカ)など、そうそうたるメンバー。前夜祭は、美女シンガー・阿川泰子のディナーショーでしたからね。今で言うなら、女優で歌手の松下奈緒ちゃんっていったところかなぁ~。とにかく、バブルの残り香がプンプン漂っていました。

 いざ、ラウンドというときには、なにやら前の組が騒々しい。なんと、前がリー・トレビノじゃん! プロアマとはいえ、ギャラリーが1000人以上は詰め掛けていましたか。そんな状況で、みんなはリー・トレビノのショットにクギづけですよ。

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