【木村和久連載】ゴルフ場と携帯電話の、切っても切れない関係

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第16回

 ゴルフをするとき、カートにさりげなく携帯電話を置くことは、今ではすっかり定着し、日常の光景となりました。ソフトバンクなどは、ゴルフ場に電波が届くように経営努力しているようで、そりゃ、電波が届けば、使わないテはないですよね。

 もちろん、プレイ中に携帯電話を使うことはマナー違反で、禁じているコースが多いです。しかし現実は、プレイ中、バンバン携帯電話の音が鳴るし、平気で電話を受けている人がいるし、しかも誰もそれを注意しない。だって、注意する側もプレイ中に携帯電話を使っているんですから、注意しようがない。もはやゴルフ場のコースは"携帯電話無法地帯"になっています。

 なんでこうなったのか? それは、ゴルフ場のお客さんの職業事情によるからです。

 昔、バブルの頃、初めてゴルフ場に来たときは、びっくり仰天しました。なにしろ、平日なのに、満員御礼なんですから。

 それとなく、同伴プレイヤーに「みんな、平日なのに大丈夫なんですか? 普段、仕事は何してんですかね」と、聞いたところ、「月曜は美容院が休みだし、デパートは平日が定休日だったりするから、そういう人が来てんじゃないの」という答えが返ってきました。それに対して私は、「ふ~ん、そういうものか。東京は平日休みの会社が多いんだな」と、感心したものです。

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