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【木村和久連載】ゴルフ場と携帯電話の、切っても切れない関係 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 時が経って、世の中の仕組みがわかるようになると、あることに気づきました。冷静に考えれば、美容師さんとデパートの従業員のみで平日のゴルフ場が埋まるわけもなく、世の中には、一日数回の電話のみで、生計を立てられる人がたくさんいるとわかったのです。俗に言う、自営・自由業や、マスコミ、団体職員と呼ばれている方々ですかね。

 そういう自由が利く人にとって、携帯電話は、まさに"万能の神器"だったのです。だって、これさえもってゴルフをすれば、仕事をしながら、遊べるわけでしょう。とすれば当然、ゴルフ場は"携帯電話無法地帯"になるわけです。

 私も個人的には、音を消してバイブにして、キャディバッグに忍ばせています。たまにお茶屋に寄ったときなど、チェックしますが、熱心に携帯電話をいじっていたのは、むしろゲームのほうです。「熱心にお姉ちゃんにメールしてるね」なんて冷やかされますが、実はゲームをやっていただけなんです。今ではすっかりゲーム熱も冷め、携帯電話をいじることもなく、わりとマナーのいいプレイヤーだと思います。

 ともあれ、ここ数年で、携帯電話のコース使用も、迷惑にならなければ、いいんじゃない的解釈が無事浸透してきました――と思っていた矢先、今度はガラケーがスマホにとって代わり、電話をしない人が、スマホをいじるようになりました。

 ゴルフ場で何をしているのか? それは、コースの写真やビデオを撮って、SNSに送信しているのです。

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