【ゴルフ】なでしこJに続け! 全米女子で頂点を狙う、宮里&横峯

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 今季の女子メジャー第3弾となる全米女子オープン(現地時間7月9日~12日)がまもなく開幕する。

 舞台となるのは、1920年に開場したランカスターCC。ペンシルベニア州フィラデルフィアから西へ、車で1時間あまりのランカスターという町にある。牧草地帯が広がる美しい町で、一瞬「英国か!?」と勘違いしそうなほど、叙情的なムードが漂うところだ。

 男女合わせてメジャー大会が開催されるのは、実は今回が初めて。非常に歴史のあるコースだけに、アメリカ国内でも驚きをもって紹介されている。コースを設計したのは、ウィリアム・フリン氏。当時は、ドナルド・ロス、T・W・ティリングハーストとともに、コースデザインの"三大巨匠"と呼ばれていた。

 大きな木々が張り出す林間コースは、フェアウェーは比較的広いものの、メジャー大会だけあって、ラフは4インチ(約10cm)という長さで厳しい設定となっている。大きなグリーンは、傾斜がきつく、手前に受けているホールが多い。セカンド、あるいはサードショットの距離が足りないと、大きく手前に転がり落ちてしまうだろう。

 そして、選手たちを最も苦しめることになりそうなのは、全長6483ヤード(パー70)という距離設定。練習ラウンドを終えた多くの選手が、「数字よりもずっと(距離が)長い」と、すでに悲鳴を上げている。

 選手たちが「実際の数字よりも長く感じる」という理由のひとつは、ティーショットの落としどころがアップスロープになっていること。つまり、上り坂になっていて、ボールの転がりが制限されてしまうホールが多いからだ。そして、もうひとつの要因として、ここ数日雨が続いていたこともあり、フェアウェーが軟らかくなっていて、ボールのランが出ないことも挙げられる。さらに、パー70ということで、ひとホールごとの距離はそれなりにある。とすれば、セカンドやサードショットでも、長いクラブの使用を強いられ、選手たちが嘆くのも当然と言える。

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