【ゴルフ】森田理香子が激白「賞金女王になって、目標を失った」

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

5月特集 いま見るなら、女子ゴルフ(3)
森田理香子インタビュー(前編)

岡本さんの言葉によって
ゴルフをやめずに済んだ

 2013年シーズンの賞金女王、森田理香子(25歳)が苦悩している。昨季は賞金ランキング16位にとどまり、今季も同15位(5月19日現在)に甘んじている。

「勝ちたい気持ちは賞金女王になった頃より、今のほうが強いんですけどね」

 彼女はそう胸の内を吐露した。人生はままならない。しかし、立ち止まってはいられない。彼女は新たな目標を見つけ、女王に返り咲く決意を秘めて突き進む――。

賞金女王になったあと、「ゴルフをやめたい」と思ったという森田理香子。賞金女王になったあと、「ゴルフをやめたい」と思ったという森田理香子。――昨季、そして今季と、思うように成績が上がらない原因の分析はできていますか?

森田 昨季については、燃え尽きていた部分があったのかもしれないですね。賞金女王を獲ったあと、目標がなくなってしまって......。「次は何をしたらいいんだろう」という思いがあったんです。「ゴルフをやめたい」って、思ってしまった時期もありました。

――それは、結果が出せない日々が続いたからですか?

森田「やめたいな」と思ったのは、昨シーズンの序盤です。賞金女王を獲ったあとのオフ、練習で何をやってもうまくいったんです。ボールも全然曲がらない。「なんか、つまんない」って思いが心の片隅にずっとあったんです。そうして、そんなフワッとした気持ちのまま、シーズンが始まってしまった。にもかかわらず、3月のTポイントレディス(2014年3月21日~23日/佐賀県)で優勝できた。正直、「勝ちたい」という気持ちもさほどなかったのに、勝ててしまったんです。それで......。

――手応えや、やり甲斐を感じられなくなっていたのでしょうか?

森田 そうですね。今のほうが勝ちたいけど、今のほうが勝てない。「勝ちたい」って思い過ぎるのも、ダメなんでしょうね。気持ちが強過ぎると勝てない。でも、弱くても勝てない。難しいですよね。

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