【ゴルフ】B・ワトソンの豪打を見て、日本とのレベル差を考える (3ページ目)

  • スポルティーバ編集部●文 text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 試合の組み立て方、コースマネージメントも大切な要素だ。そこにトップ選手と日本人選手に差を感じることがしばしばあると言う。

「メジャーで使用されるコースには、ドッグレッグのホールがアウト、インそれぞれ2つはある。それは報酬とリスクが隣り合わせで、バーディーもあれば、ボギー、ダボルボギーもある。そこが試合をおもしろくするんです。だから、ホールごとに漫然と攻めていてはダメで、4日間72ホール、どう攻めるか、あるいは守るかを考えることが重要になってくる。日本の試合を見ていると、初日、2日目から最終日みたいな攻め方をしているな、という時がある」

 環境、技術、インテリジェンス……あらゆる面で大きな差があるように思えるが、それを埋めるためにできること、すべきことはあるのだろうか。三田村氏に聞いた。

「ジュニア世代には、まず、英語の家庭教師を付けなさいと言っています(笑)。テニスの錦織圭のように、いま、国際的な活躍を望むなら英語は必須。そして、コミュニケーション能力も同時に必要です。石川は英語をしゃべりますが、彼がいまPGAで優勝したとき、何人の選手が18番のグリーンに来てくれるか……。選手同士でコミュニケーションをとることで、メンタルの部分で解き放たれる部分もあるでしょう。

 あとは今田竜二(38歳)のように、10代から、向こうの環境に身を置くことも大切かもしれない。最初に言ったように、いまや日本のコースとアメリカのコースは違いすぎるので、スポット参戦で大きなトーナメントに勝つのは難しい」

 今週のダンロップフェニックス(11月20日~23日、フェニックスカントリークラブ)には、今年のマスターズでバッバ・ワトソンと優勝争いをしたジョーダン・スピース(21歳/アメリカ)と松山英樹も出場する。試合結果だけでなく、“世界基準”を意識してみると、よりゴルフをおもしろく見られるはずだ。

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