全米OPに挑む松山英樹。世界が本気で警戒するV候補 (3ページ目)
翌6月8日の日曜日には、練習ラウンド終了後、練習場に直行。パッティング、ドライビングレンジでのショット、そしてアプローチと、1時間以上かけて入念に打ち込んでいた。ショットの練習中には「戻ってきた」と話し、いいショットの感覚を取り戻して、調子が上がってきていることをうかがわせた。
そして、開幕を翌日に控えた6月11日には、日本人で初めて米ツアー優勝(1983年ハワイアン・オープン)を成し遂げた、青木功プロが松山のもとを訪れた。憧れの大先輩から「(米ツアー初優勝)おめでとう」と祝福された松山は満面の笑みを浮かべた。
もちろん、青木プロも松山には大きな夢を託している。
「とにかく(松山に対する周囲の)期待が大きいのでね、自分でその期待を背負うようなゴルフをしなければいいね。今までどおりの自分のやりたいようなゴルフをやれば、自ずと結果はついてくるんじゃないのかな、と私は期待しています」
松山が同組でラウンドするのは、リッキー・ファウラー(25歳/アメリカ)とジョーダン・スピース(20歳/アメリカ)。地元アメリカを代表する、人気と実力を兼ね備えた若手プレイヤーである。多くのギャラリーが注目する中、どんな戦いを見せてくれるのか、一層目が離せなくなった。
米ツアー優勝を手にした松山は、今や世界のどんなトッププレイヤーを相手にしてもまったく臆することはない。それどころか、日本人初のメジャー制覇を確実に射程圏にとらえている。
「(メジャーを)勝てるんじゃないか? という気持ちがすごく強くなりました。あとは、それに向けて、自分がどれだけいい状態に持っていくかだけだと思う。それがうまくいけばいいな、と思います」
日本人選手がいまだ見たことのない“メジャー制覇”という頂にたどり着くことは、もはや夢物語ではない。その日は、現実に近づいている。日本、そして世界のゴルフ界の歴史が動く瞬間を見逃してはいけない。
第114回 全米オープンゴルフ
テレビ朝日系列で地上波独占放送
【第1日】6月12日(木)深夜0:55~6:25(一部地域を除く)
【第2日】第1部 6月13日(金)深夜1:30~5:00(一部地域を除く)
第2部 6月14日(土)あさ5:00~8:00
【第3日】6月15日(日)あさ5:30~8:30
【最終日】6月16日(月)あさ4:55~8:30
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