松山英樹、首位と10打差も「W杯並みに盛り上げる」
アメリカ・ノースカロライナ州のパインハーストNo.2(全長7562ヤード、パー70)で開催されている第114回全米オープン。ザ・メモリアルトーナメント(5月29日~6月1日/オハイオ州)で米ツアー初勝利を飾り、今大会の優勝候補にも挙げられている松山英樹は、予選ラウンド2日間を通算イーブンパーでフィニッシュ。14位タイで決勝ラウンドに進出した。
日本人初のメジャー制覇へ奮闘する松山英樹。 初日、1アンダー6位タイと好スタートを切った松山。2日目も前半はスコアを伸ばして、一時は通算3アンダー2位タイまで浮上した。上位争いに加わって、日本人初のメジャータイトル獲得へ、期待どおりの奮闘ぶりを見せた。
だが後半、13番(パー4)のティーショットを「ワイヤーグラス」と呼ばれる荒れ地に入れると、2打目でグリーンをとらえられず、3打目のアプローチもピンを大きくオーバー。この日、初のボギーを叩いた。
ここから、ややリズムが崩れたのか、16番(パー4)でもティーショットをバンカーに入れて、バンカーからの第2打をアゴに当てるトラブル。距離を残した3打目をピンに寄せきれず、再びボギーを喫した。さらに、最終18番ホール(パー4)でもティーショットが乱れてボギー。バックナインで3つスコアを落とした。
後半、スコアが崩れた理由を松山は、こう語った。
「今日は、途中からスイングの"ズレ"が起きてしまった。(原因のひとつとして)実は、12番くらいから、体が疲れていた。疲れからか、眠気まで出てきてしまった」
フェアウェーの両サイドが荒れ地という、難関コースの"罠"にまんまとはまった。そのうえで、「世界一難しい」と言われる全米オープンのセッティングに苦しめられた。まさに満身創痍。肉体的にも、精神的にも、自らの持てる力を振り絞っての戦いだったのだろう。コースを去る際、珍しく松山は「疲れた」と言って車に乗り込んだ。
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