2013.10.22

【ゴルフ】石川遼、米ツアー初勝利がはっきり見えた「価値ある2位」

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • 田辺安啓(JJ)●撮影 photo by Yasuhiro JJ Tanabe

 アメリカPGAツアー(以下、米ツアー)の2013-2014シーズン第2戦、シュライナーズホスピタルオープン(10月17日~20日/ネバタ州)が開催され、注目の松山英樹が疲労性の腹痛で棄権した一方で、米ツアー2年目の石川遼が通算18アンダーの2位タイでフィニッシュした。優勝は、通算24アンダーのウェブ・シンプソンだった。

精度の高いショットを連発して、2位タイでフィニッシュした石川遼。 最終日、ホールアウトした石川は、取材陣への対応後、真っ直ぐ練習グリーンに向かった。

 4日間の戦いを終えたばかりで、練習する選手などまずいない。まして石川は、米ツアーにおける自己最高タイの成績を残したのだ。それなりの充実感と、疲労感があって当然なのに、誰もいないグリーン上で短い距離のパッティングを繰り返していた。

「今日はパッティングがいい感触だったので、それを忘れたくなかったんです。2位という結果は、自分に一定の評価をしてあげたいけど、首位と6打差ですよ。6打差あったら普段は10位であってもおかしくない。それは単純に悔しいしことだし、純粋に情けない話です」

 そうは言っても、上位争いに加わった開幕戦フライズドットコム・オープンの結果(21位タイ)と合わせ、シード権(125位以内)取得に必要なフェデックスカップポイント(米ツアーのシリーズトーナメントの各試合で与えられるポイント)は、すでに先シーズンとほぼ同等のポイントを獲得した(293ポイント。昨季は298ポイントで141位)。これから何が起こるかわからないとはいえ、シード権を目指す戦いから解放され、自ずと海外初優勝が目標となっていく。

「今後、勝つためには、上位争いを繰り返していくことが大事になると思いますね。(2011年に4位タイだった)ブリヂストンインビテーショナルや、2012年のプエルトリコ・オープン(単独2位)のように、これまでトップテンに入ったときはパッティングがすごく良かった。今週はそんなことなくて、最終日こそ3m~6mぐらいのパットが入りましたけど、3日間はまったく入っていなかったし、4日間で10m以上のロングパットが一度も入らなかった。それでこの位置というのは、今までとはちょっと違うな、と思います」

 いわばこれまで経験した優勝争いは、ラッキーを伴ったものだった。それゆえ、パターに不満を残しながらも2位という今大会の結果は、石川にとって近い将来の初優勝へ期待が膨らむものだったに違いない。