【ゴルフ】松山英樹と石川遼。飛躍の1年を予感させた開幕戦

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 アメリカPGAツアー(以下、米ツアー)の新シーズン(2013-2014年)が早くもスタート。日本期待の松山英樹と石川遼も、開幕戦のフライズドットコムオープン(10月10日~13日/カリフォルニア州)に参戦した。結果は、前週のプレジデンツカップでも奮闘した松山が、通算14アンダーの3位タイでフィニッシュ(優勝はJ・ウォーカー=17アンダー)。3日目を終えて通算10アンダー7位タイの好位置につけていた石川は、スコアを伸ばせずに通算9アンダー、21位タイに終わった。

2013-2014米ツアー開幕戦でいきなり3位という好結果を出した松山英樹。2013-2014米ツアー開幕戦でいきなり3位という好結果を出した松山英樹。
 前シーズン(2013年)ではわずか7試合の出場で米ツアーのシード権を獲得し、プレジデンツカップの世界選抜メンバー入りまで果たした松山。アメリカのメディアでも大会前からかなりの注目を集めていたが、そうした期待に応える結果を残して、さらにその存在をアピールした。

 開幕戦とはいえ、松山には気負いはなく、普段と何ら変わらなかった。試合前に1ラウンドしか練習ラウンドをこなせなかったことには「不安はない」と即答し、開幕戦に対する特別な意識も「ないです」と淡々としたものだった。初日には、同伴競技者のデービス・ラブIIIにグリーン上のボールを置く位置について指摘を受けたものの、その後のパットは「普通に打てました」とまったく動じることがなかった。

 まさに「いつもどおり、目の前の一打に集中するだけです」という言葉どおりのプレイを披露。初日を1アンダー34位タイでスタートすると、2日目には66の好スコアを出して6アンダー11位タイに浮上し、予選を突破した。3日目も順位はひとつ落としたが、3つスコアを伸ばして通算9アンダーで首位(B・ケプカ=15アンダー)に6打差と、十分に優勝を狙える位置につけた。

 しかしその間、松山自身が満足することはなかった。2日目にスコアを伸ばしても、自身のプレイに対する不満を漏らした。

「スコアを作れたことは満足していますが、内容的には全然よくない。ティーショットは、毎ホール、毎ホール、不安を抱きながら打っていた」

 3日目も課題のティーッショットが回復の兆しを見せながら、多くのバーディーチャンスを逃して閉口した。

「(ティーショットは)すごくよくなっていますけど、結果につながらない。ストレスの溜まるラウンドだった」

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