【ワールドカップ】スペインに優勝をもたらした「誰が出ても同じサッカー」 アルゼンチンの敗因は? (2ページ目)
【疑問が残るアルゼンチンの交代策】
だが、選手層は厚い。強みは、交代で誰が入っても同じようなサッカーができる点にある。
MFミケル・メリーノが右ウイングのラミン・ヤマルへパスを送った延長後半1分だった。そのボールを横で受けたペドロ・ポロが深々としたクロスを上げると、ニコ・ウィリアムズが反応。ファーポストに走り込んでバックヘッドで落とした。それをフェラン・トーレスが蹴り込み、決勝点とした。
この得点に絡んだ選手として、前述した5選手のうち3選手が交代選手だった。特に左ウイングに中盤系のアレックス・バエナに代えてニコ・ウィリアムズを入れたことで、ともすると不足しがちだった活気やダイナミックさがチームにもたらされることになった。フェラン・トーレスに落としたニコのバックヘッドはその典型である。
アルゼンチンで引っかかったのは、フリアン・アルバレスに代えてマルコス・セネシを投入した延長前半12分の交代だ。その時、スコアは0-0だったにもかかわらず、FWを下げてCBを入れたわけだ。準決勝のイングランド戦で、逆転ヘッドを決めたラウタロ・マルティネスを入れる手もあったはずだ。それをせずにCBを入れた。弱気と言うべきである。
下げた選手がアルバレスである理由もわからない。究極の選択かもしれないが、なぜリオネル・メッシではなかったのか。イングランド戦で、ラウタロの逆転ヘッドをアシストした鮮やかな右足キックが、リオネル・スカローニ監督の頭にしっかりと刻み込まれていたからかもしれない。
しかし、その期待感はマイボール時に限られる。相手ボールになると存在感はゼロ。ボールを追いかけることをしないメッシは、戦力になれない時間が長かった。最初からひとり足りないサッカーを見せられているようだった。その分をアルバレスが頑張り、それで足を使い疲れてしまったのだろうが、前からボールを追いかけるスペインと比較すると、アルゼンチンの前から行けないサッカーは、守備的で非今日的に見えた。
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