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【ワールドカップ】フランスに復活した「4銃士」の破壊力 急成長モロッコを粉砕 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama

【超近代的アタッカー、ドゥエ】

 モロッコ戦に話を戻せば、先制点のシーンで効いていたのが、得点のワンプレー前にアシスト役として関与したドゥエの存在だ。モロッコの選手は、彼の技巧的プレーも見てしまった。

 ドゥエで記憶に新しいのはパラグアイ戦だ。交代出場するや、ペナルティエリア内で細かなステップを踏み、決勝ゴールに繋がるPKを奪取したシーンである。

 この選手の技巧、筆者的には今大会でも1、2を争うレベルに見える。エムバペ、デンベレ、バルコラのようなスピードを前面に押し出すのではなく、技術を主体に相手の守備をかき回す。前線の4ポジションならどこでもこなす多機能性も備える。超近代的と言うべき新しいタイプの選手である。

 バルコラに代わってこの日、スタメン出場したドゥエ。彼を4銃士の一員に加えたことが、モロッコを完敗に追い込んだ大きな勝因だと見る。

 ドゥエに技巧を発揮され、エムバペにゴールを許すと、モロッコの足は止まった。1点以上の価値のある先制点だった。

 フランスの追加点は後半21分。得点者はデンベレだった。エムバペが前方を左斜めに走ったその逆をデンベレは突いた。キックは右足だった。しかし、その前のプレーでは左利きのような身体の開き方を見せていた。両利きである。この魅力もフランスの2026年版4銃士を語る時、外せない魅力になる。

 パリ・サンジェルマン(PSG)がチャンピオンズリーグ(CL)で2連覇を達成した理由がよくわかる。ワールドカップはCLの組替え戦と言われるが、PSGの3人にレアル・マドリードのエムバペ、バイエルンのオリーセを加えた4銃士+1も、世界一に値する破壊的な集団に見える。

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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