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【ワールドカップ】グループリーグのMVPを現地記者が独自選定 メッシ、ロナウドの「奇跡」が見逃せない (3ページ目)

優勝候補の筆頭国に独特の味わいをプラス
マイケル・オリーセ(フランス)

浅田真樹●文 text by Masaki Asada

 今回のワールドカップで優勝候補の筆頭と目されるフランスが、やはり強い。

 グループステージは3戦全勝の首位通過。とりわけ、3試合で10ゴールを叩き出した攻撃力が凄まじい。

 そんなフランスにあって最も注目を集めるのは、当然、キリアン・エムバペだろう。さらには、ウスマン・デンベレがノルウェー戦の前半だけでハットトリックを達成。スター軍団の選手層は極めて厚い。

 だが、人材豊富なフランスの攻撃陣のなかでも、個人的に興味をそそられるのはマイケル・オリーセだ。

 すでに2025-26シーズン、所属するバイエルンで圧倒的なプレーを見せていたが、バイエルンでは、"典型的な左利きの右ウイング"といったプレーが多く、カットインからのシュート、あるいは逆サイドへのクロスの印象が強かった。

 しかし、フランス代表では中央でプレーすることも多く、むしろ、そのときにこそ魅力が増す。いい意味でクラシカルというか、古きよき時代のパサーのたたずまいを見せるのだ。

「キラーパス」などという表現はもはや死語かもしれないが、タメて、タメて、タイミングを計り、相手DFラインの背後に決定的なパスを通す。その鮮やかさは、まさにキラーパスという表現が思い浮かぶ。

 とりわけ印象的だったのは、セネガル戦の後半64分、エムバペへのスルーパスを狙ったシーンだ。

 オリーセは中盤でボールを受けると、ターンで相手をかわして、中央からドリブルで前進。左サイドへパスを出すぞと見せかけながらタメを作り、エムバペが左サイドからゴール前に向かって斜めに走り込むのを待って、スルーパスを放った。

 結果的にこれはわずかに合わず、エムバペがボールに触れなかったのだが、直後にエムバペが見せたポーズ(親指と人差し指でわずかな隙間を作り、「これくらいの差だったよ」と示した)は、オリーセが作り出したタメがいかに絶妙で、いかに完璧なコースにスルーパスを通したか、がうかがえた。

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