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【欧州サッカー】ライアン・ギグスのドリブルが別格な理由 松井大輔は「100パーセントのスプリント」に驚いた (3ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

【切り返しを効果的に使っている】

「ただ、当然ですが、どんな選手も年齢を重ねていくと身体能力が低下していきます。スピードを武器とする選手も、いずれはプレースタイルを変化させなければいけなくなります。ギグスも例外ではなく、実際にベテランと呼ばれるようになった頃には若い頃のようなスピードに乗ったドリブルは減りましたし、『裏街道(※)』で相手を抜き去るシーンも見かけなくなりました。

※裏街道=相手の背後にボールを出して、自分は対峙する相手に向かってボールを出した反対側を走り抜けるテクニック。

 それでも、ギグスがベテランになってからも第一線で活躍できたのは、高精度のパスやクロスに加え、シュート技術もハイレベルだったからだと思います。

 特に印象的なのは、ベテランになったギグスがドリブルをする時に、切り返しを効果的に使っている点です。やはり精度の高いパスやシュートがある選手ほど、相手ペナルティエリア付近では切り返しが大きな効果を発揮するからです。

 そういう意味では、自分の年齢や身体能力の変化をしっかりと自覚して、その時の自分に最適なドリブル、あるいはプレースタイルを見つけ出すことは、プロキャリアを続けるうえではとても重要な要素だと思います。

 ギグスが40歳までマンチェスター・ユナイテッドという世界屈指の名門クラブで現役を続けられたのは、才能のみならず、そういった適応力があったからこそだと思います」

 たしかに、ギグスのようにスピード、ボールテクニック、サッカーIQといったあらゆる要素を兼備した選手は、多くは存在しない。それこそが、ギグスという選手がサッカー史に名を刻む名選手である所以なのだろう。

 では、スピードに乗った状態でボールを正確に扱うためには、どのようなトレーニングを積めばいいのか。育成年代を指導する松井氏に聞いてみた。

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