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【ワールドカップ】ハーランドだけではない! 爆発的攻撃力のノルウェー代表を象徴する超新星 (3ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji

【欧州の中堅国・ノルウェーの特徴】

 ブラジル代表との親善試合で、日本代表は前後半で極端に戦い方を変化させて流れをつかみ3-2で逆転勝利したが、ノルウェーにはこうしたふり幅はおそらくない。とくにボールを保持して攻撃しなければならなくなった時は、ヌサやボブがいても手数は限られている。堅守速攻の一貫性が強みであり弱みでもあるわけだ。

 これはアジアと欧州という環境のなかでの立場の違いでもある。日本はアジアの強豪国だがノルウェーは欧州の中堅国。ノルウェーもいくつか格下との試合はあり、その際は保持率も上がるが、ことさらハイプレスに傾倒することもなく戦い方はほぼ一貫している。W杯に出てもそれは同じなので、戦い方が安定している反面、変化には乏しい。

 移民系選手の割合がさらに増えて現在のフランスのようになれば別かもしれないが、少しずつ変化していく堅実な歩みはノルウェーらしく、今のところその成果も出ている。

著者プロフィール

  • 西部謙司

    西部謙司 (にしべ・けんじ)

    1962年、東京生まれ。サッカー専門誌「ストライカー」の編集記者を経て2002年からフリーランスに。「戦術リストランテ」「Jリーグ新戦術レポート」などシリーズ化している著作のほか、「サッカー 止める蹴る解剖図鑑」(風間八宏著)などの構成も手掛ける。ジェフユナイテッド千葉を追った「犬の生活」、「Jリーグ戦術ラボ」のWEB連載を継続中。

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