話題稼ぎの「移籍の噂」をよそに、久保建英はいよいよレアル・ソシエダの攻撃リーダーとして活躍の予感 (3ページ目)
何より、久保が攻撃リーダーとして中央や左までポジションを変えられると、変幻の攻撃を生み出せる。ゴロチャテギとのパス交換は実にスムーズで、他にも久保が縦パスを引き出すと、中央から複数の選手がゴールに向かって殺到する姿もあった。オヤルサバル、マリン、バレネチェアと近い距離で連係し、オスカールソンのような長身ストライカーがいることで配球のバリエーションも増えるのだ。
イマノル・アルグアシル前監督は優れた指揮官だが、布陣に関してはリスクを回避していた。近年は守備を優先するところもあった。たとえばセルヒオ・ゴメスをアタッカーで起用することが多かったのも、守備面の弱さを認識していたからだろう。しかし新監督セルヒオ・フランシスコは、エスパニョール戦でセルヒオ・ゴメスを左サイドバックに起用。守備面では弱点だったが、左足キックで局面の技術の高さを見せていた。
あらためて、久保がかつてのダビド・シルバのように攻撃をけん引することで、新たな時代を作れるのではないか。理想はトップ下、もしくはトップの一角だが、自由に動けるなら右MFも悪くない。大外から、得意のウィングプレーもできるからだ。
8月31日、ラ・レアルはアウェーでオビエドと対戦する。開幕から連敗中の昇格チームを相手に、勝ち点3が求められる。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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