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サッカー日本代表の現状は上田綺世頼み? カタールワールドカップの26人から得られる教訓とは

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama

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連載第91回
杉山茂樹の「看過できない」

 2018年ロシアワールドカップ。日本は大会の2カ月前に監督交代があったにもかかわらず、大方の心配をよそにベスト16に進出した。決勝トーナメント1回戦では3位に入ったベルギーと大接戦を演じ、劇的な逆転負けを喫したものの、俗に言う"美しい敗戦"で大会を沸かせた。

 何よりサッカーの質がよかった。変に引かず、正攻法のサッカーでコロンビア、セネガル、ポーランド、ベルギーに対峙した。筆者は、当時の日本の戦力は現在の80%ほどだったと考えるが、持てる力を最大限発揮したと見る。攻撃のスタイルが決まっていた。ボールがトップによく収まったことで攻撃に立体感が生まれた。同格、あるいは格上相手に、ボールを保持しながら遅攻を仕掛けることができた。サッカーはCFで決まると言われるが、それはワントップに大迫勇也が構えたことと大きな関係がある。

カタールワールドカップでは日本を決勝トーナメントに導いた森保一監督 photo by JMPAカタールワールドカップでは日本を決勝トーナメントに導いた森保一監督 photo by JMPA 日本サッカー界の歴代ナンバーワンストライカーは釜本邦茂さんで揺るがないが、2018年ロシア大会終了後には、それに続く選手として大迫の名前を推したくなったものだ。ところがその4年後、2022年カタール大会の最終メンバー26人のなかに大迫の名前はなかった。

 その前の年、大迫はブンデスリーガ中位のブレーメンを退団。ヴィッセル神戸でプレーする国内組になった。すると森保一監督はJリーガーとしての大迫に見切りをつけたのか、代表メンバーから外した。日本代表のスタメンには浅野拓磨、前田大然がほぼ交互に座り、これを古橋亨梧、上田綺世、町野修斗が追う展開となった。

 カタールワールドカップの最終メンバー26人に選ばれたのは浅野、前田、上田の3人。中山雄太が直前になって負傷したため、町野が4人目のCF候補として追加招集されることになった。筆者は最後まで大迫の代表入りを切望したが、森保監督にその願いは届かなかった。

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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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