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【欧州サッカー】サッカー日本代表の強化に不可欠なセンターバック 識者が活躍を期待する3人の選手 (3ページ目)

 ただ、高井にしろ、喜多にしろ、修羅場をかいくぐってこそ、栄光をつかむことができる。CBというポジションは、失敗を糧にできるキャラクターが求められる。

 まずはゴールを守るディフェンスとして番人になれるか。しっかりと相手を跳ね返したあとに攻撃の一手を指す。そこまで到達できたら、ふたりの若いCBは日本サッカーを高みに押し上げているはずだ。

新天地フランスでは早くも複数ポジションでプレー
瀬古歩夢(ル・アーヴル)

中山淳●文 text by Nakayama Atsushi

 2022年1月にセレッソ大阪からスイスのグラスホッパーに移籍した瀬古歩夢が、今夏、リーグ・アンのル・アーヴルに加入した。グラスホッパーとの契約が満了となったため、今回はフリー移籍となったが、日本代表定着を狙う瀬古にとっては5大リーグへのステップアップを実現した格好だ。

 ル・アーヴルは、昨シーズンの最終節で試合終了間際の劇的な逆転勝利によって残留に滑り込んだ地方のスモールクラブ。歴史と伝統のある古豪クラブのひとつでもある。今夏にアメリカ資本に変わったばかりだが、今シーズンも補強資金は乏しく、主力は若手中心の構成。現在25歳の瀬古は、即戦力としての期待がかかっている状況だ。

 瀬古の主戦場はセンターバック(CB)だが、主力としてプレーし続けたグラスホッパーではボランチを務めた試合も多く、キャラクター的には板倉滉(アヤックス)に共通する点もある。

 実際、新天地のル・アーヴルでも、プレシーズンマッチではボランチを任されるところからスタートし、8月8日に行なわれたデポルティーボ・ラ・コルーニャとのプレシーズンマッチでは4-3-3の右CBとして先発出場。DFラインの要でもある左CBガウティエ・ロリス(元フランス代表のGKウーゴ・ロリスの弟)とコンビを組んで及第点のパフォーマンスを披露すると、後半65分からベンチに下がる82分まではボランチにポジションを移し、チームのスタイルに合わせて流動的にポジションを変えながらプレーした。

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