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【グラブワールドカップ】レアル・マドリード新監督デビュー 探るのは「最善の組み合わせ」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、エムバペをどう共存させるのか。新たなストライカーを獲得するべきか、昨シーズンは3部ながら25得点で、アル・ヒラル戦もゴールセンスを見せたゴンサロ・ガルシアにかけるか。アルダ・ギュレル、フランコ・マスタントゥオーノというレフティをどう用いるか。まだまだ組み合わせが見えない。

 ひとつの懸案は、「中盤にプレーメイカーが必要」という点だろう。現在のメンバーには、テンポを作れる選手がいない。フェデリコ・バルベルデ、オーレリアン・チュアメニはタイプが違うし、ルカ・モドリッチは退団する。

 アロンソ監督自身は現役時代、「将軍」と言われる司令塔だっただけに、プレーメイカー不在はわかっていることだろう(レバークーゼン時代にはスイス代表MFグラニト・ジャカがいた)。レアル・ソシエダB時代の教え子であるスペイン代表MFマルティン・スビメンディの獲得交渉は難しそうだ(アーセナル移籍が濃厚)。どんな手を打つか。その選択こそ、アロンソ・マドリードの分かれ道になる。

「後半は、ボールを持つことでプレーがよくなった」

 アロンソ監督は言う。今は試合を重ねるたび、改善を試みる段階だ。次戦は22日、メキシコのパチューカとの一戦だ。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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