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クラブワールドカップでオススメの注目チーム&選手たち 識者3人の推しは? (2ページ目)

【シティでラヤン・シェルキは化けるか】

西部謙司(サッカーライター)

<オススメ3チーム>
パリ・サンジェルマン(フランス) 
レアル・マドリード(スペイン) 
マンチェスター・シティ(イングランド)

 ベタだけれども最注目はパリ・サンジェルマン。国内リーグ、カップ、チャンピオンズリーグを制しての三冠にクラブワールドカップを加えることができるか。ヴィティーニャ、ヌーノ・メンデス、ゴンサロ・ラモスはポルトガル代表でネーションズリーグも優勝しているので、個人としては五冠になる。下馬評では優勝候補筆頭、シーズン後半の勢いを維持できれば確かに優勝に最も近いチームだろう。

 シャビ・アロンソ新監督のレアル・マドリードも楽しみだ。キリアン・エムバペとヴィニシウス・ジュニオールの少なくともどちらかを守らせないと、おそらくチームとしての進化はない。カルロ・アンチェロッティ前監督でもできなかった課題を克服できるかどうかに注目したい。

 レアル・マドリードは戦術家の監督でことごとく失敗してきているので、期待と不安が半々というのが正直なところだが、成功すれば当代一の名監督の地位を確立できる。

 マンチェスター・シティ、というより移籍したラヤン・シェルキ(フランス)は是非注目してほしい選手だ。ネーションズリーグ準決勝スペイン戦、交代出場してからの約30分間で1ゴール2アシストと、3得点を生み出す圧巻の代表デビューだった。

 完全な両足利き。一応右利きらしいのだが、ドリブルは左足でのタッチが多い。キックは両方使えるのでよくわからない。今どき珍しい、テクニックに特化したアタッカーである。アントワーヌ・グリーズマンが代表引退したので、マイケル・オリーセとトップ下のポジションを争っているが、独特な異物感はジネディーヌ・ジダン以来の衝撃である。

 シティではケビン・デ・ブライネの後釜という位置づけだと思う。フィジカルモンスターのアーリング・ハーランドとの相性がどうなるか。ジャンルは違うが怪物的な感じはよく似ている。このふたりの相性は来季のシティを左右しそうだ。シェルキはさして速くもないし運動量も多くない。ジョゼップ・グアルディオラ監督の下で化けるのか、それとも干されてしまうのか。そのあたりも気になる。

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