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久保建英は今季孤軍奮闘 スペイン人記者が示す驚愕のデータ「ケガをしなかったのは奇跡のよう」 (2ページ目)

  • ロベルト・ラマホ●取材・文 text by Roberto Ramajo

【ラ・リーガでアシストを一度も記録していない】

 また、久保に関して最も驚かされるデータがある。それはラ・リーガでアシストを一度も記録していないことだ。これは久保だけでなく、ラ・レアルにとってもネガティブなデータである。

 クロスを77本上げているが、1本もゴールにつながっていない。それはなぜだろうか? 久保が狙いを定め、意図のあるクロスをいくつも入れているにもかかわらず、誰もシュートを決められなかったことを私は覚えている。その理由を説明するのは簡単だ。ラ・レアルはシーズンを通じて決定力のあるストライカー不在に苦しんできた。

 キャプテンのミケル・オヤルサバルはこれまで多くのゴールを決めてきた選手だが、生粋のセンターフォワードではなく、ラ・リーガでは久保のクロスやパスをものにできていない。そしてオーリ・オスカルソンは今季、爆発的な活躍を見せられなかった。つまり、久保がラ・リーガで1アシストも記録できていないのは、チームの決定力不足が原因である。

 チームメートのセルヒオ・ゴメスも――ラ・リーガでも特にキックの精度が高い選手のひとりだが――なぜアシストランキングでトップに立てていないのか、とクラブ内で冗談交じりに話されている(5アシストで22位)。ボールを非常にうまく蹴ることができる彼の正確で美しいクロスであっても、誰もゴールを決められないという信じられない事態が、チームの決定力不足を物語っている。

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