【プレミアリーグ】守田英正はあらゆる戦術に対応できる万能型 イングランドで「和製ロドリ」のプレーが見たい (2ページ目)
【ウルヴズへの移籍交渉は最終段階か】
守田はフットボールIQが高く、チームが混乱に陥っても攻守を落ち着かせる。なおかつ運動量豊富で、キープ力、縦を意識したパス、1対1の強さなど、中盤センターに求められる要素をフル装備している。鋭い読みから仕掛けるタックルは確実にボールを狩り、適切な位置取りでパスコースを巧みに消す。
従ってポゼッション、カウンター、ハイライン、ローブロックなどのタイプを選ばず、あらゆる戦略・戦術に対応できる「万能型」だ。すでに多くのクラブが守田をレーダーにとらえ、スポルティングの専門サイト『leonino』は次のように報じていた。
「すでにモリタは退団の意向を伝えており、移籍先はすでに知られているとおりだ」
昨年夏からリンクされているウルヴズとの交渉が、最終段階に入ったかのような内容だ。ポルトガルの一般紙『A Bola』は「今年2月にもウルヴズから1000万ユーロ(約16億円)のオファーが届いたが、スポルティングが拒否した」とも伝えている。
移籍は既成の事実といったニュアンスでクラブの専門サイトが報じると、水面下の交渉がスピードアップしたとも考えたくなる。しかし、ウルヴズは親会社の『フォスングループ』(中国企業)が業績不振に陥り、買いより売りを優先せざるを得ない。
直近2シーズンでもルベン・ネヴェス(→アル・ヒラル)、マテウス・ヌネス(→マンチェスター・シティ)、ペドロ・ネト(→チェルシー)などの主力を惜しげもなく放出している。今夏はマテウス・クーニャ、アンドレ、ジョアン・ゴメスといったブラジル代表の退団も確実視されはじめた。
アストン・ヴィラも要注意である。昨夏に主力MFドウグラス・ルイスをユベントスに、この1月に有望株のFWジョン・デュランをアル・ナスルに手放した背景には、チームの経済的な苦境が隠されていた。
売り上げに対する人件費の比率が毎年のように高騰し、シーズン終了後も主力の放出やむなしとの情報が流れはじめた。アストン・ヴィラは2022-23シーズンに1億2000万ポンド(約232億円)もの赤字を計上している。シーズン終了後は人員整理から取りかかるしかない。
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