【プレミアリーグ】遠藤航を「もっと信頼すべき」の声も リバプールにとってその価値とは? (4ページ目)
リーグ戦29試合を21勝7引分け1敗で首位に立つリバプールは、9試合を残して、2位アーセナルに勝ち点12ポイント差をつけている。とはいえ、残り試合には、アーセナルとの直接対決のほかに、難敵との対戦が残されていることも事実だ。
次節は、4月2日のマージーサイド・ダービー。地元の宿敵エバートンは、デイビッド・モイーズへの監督交代を境にインテンシティが高まっている。中3日でのフラム戦は、第16節では敗戦回避(2-2)に留まった。同じくロンドンでのアウェーゲームには、第8節で勝利(2-1)したものの、ボールを支配されて88.1%のパス成功率を記録される内容だったチェルシー戦もある。どちらも、フラーフェンブルフが"ガス欠"状態に陥る前の対戦だ。終盤戦で調子と順位を上げてきた、ブライトンとのアウェーゲームも残されている。
5年ぶりとなるリーグ優勝は、コロナ禍での前回、アンフィールドでのセレモニーに立ち会うことが許されなかったファンが、最も獲得を待ち望んでいるタイトルでもある。その実現へと、スムーズに首位をひた走りたいスロットのリバプール。そのためには、遠藤という確かなクオリティを、"最後の締め"を超えて活用することが望ましい。
著者プロフィール
山中忍 (やまなかしのぶ)
青山学院大学卒。1993年に渡欧し、西ロンドンが人生で最も長い定住の地に。イングランドのサッカー界を舞台に執筆・翻訳・通訳に勤しむ。著書に『勝ち続ける男 モウリーニョ』、訳書に『夢と失望のスリー・ライオンズ』、『バルサ・コンプレックス』(ソルメディア)など。英国「スポーツ記者協会」及び「フットボールライター協会」会員。
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