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伊東純也が珍しく不調に苦しんでいる 4カ月勝ち星なしのスタッド・ランスがスタメンから外した理由

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

 伊東純也、中村敬斗、関根大輝の日本代表トリオを擁するスタッド・ランスが、リーグ・アン第26節でブレストと対戦。目下リーグ戦6連敗に苦しむなか、今季のチャンピオンズリーグ出場チームを相手に敵地でゴールレスドローを演じ、貴重な勝ち点1を手にした。

 これで勝ち点を23ポイントに伸ばしたスタッド・ランスは、降格ゾーン一歩手前の15位を死守。ただし、同時刻に行なわれた17位サンテティエンヌが最下位(18位)モンペリエに2点リードしたところでモンペリエのサポーターによる暴動で試合中止となった現状で言えば、実質的にはサンテティエンヌに勝ち点で並ばれた格好になっている。

 そういう意味では、降格ゾーンに片足を踏み入れることになったスタッド・ランスの状況は、ますます厳しくなったと言っていいだろう。

伊東純也は前節まで全試合に先発していたのだが... photo by AFLO伊東純也は前節まで全試合に先発していたのだが... photo by AFLOこの記事に関連する写真を見る「何としても連敗を止めなければならなかったので、勝ち点を得られたことが何よりだ。もちろん現状を考えれば、これ以上の結果が必要なことはわかっている。

 だがしかし、今日は選手たちが団結していることを感じられたし、久しぶりに無失点で試合を終えることもできたうえ、相手に決定機を与えることもなかった。これはわれわれにとってポジティブな要素で、きっと次につながっていくはずだ」

 試合後にそう振り返ったのは、成績不振で解任されたルカ・エルスネル監督からバトンを受け、第21節のリヨン戦から指揮を執るサンバ・ディアワラ監督だ。

 新指揮官が言うとおり、確かにこの試合のスタッド・ランスは極端なほど守備に重点を置いた戦い方を最後まで貫き、選手全員が集中力を切らさなかった。

 とりわけ自陣で4-5-1のコンパクトなブロックを形成し、あの手この手で攻めてくるブレストにチャンスらしいチャンスを与えずにゲームを終えられたことは、この試合で手にした収穫のひとつと言える。これまでのスタッド・ランスには見られなかった姿でもあった。

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著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

【図】伊東純也と中村敬斗のポジションは?「欧州サッカー注目クラブ」最新フォーメーション

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