検索

チェイス・アンリに聞くサッカー日本代表へのこだわりは? アメリカ代表の可能性はあるのか  (3ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko

【サッカーを始める年齢は関係ない】

── ポジション的には主に右サイドバックでの出場が多いですが、左サイドバックやセンターバックも求められています。

「どのポジションも難しいです。でも、慣れてないというだけで、どこをやっても気にしないです。出されたら、やるしかない。好きなポジションも特にないし、どこでも試合に出られればいいです。結局はサッカーをやる、それだけですよ。子どもの頃からいろんなスポーツをやって、どれをやっても得意だったけど、サッカーが一番楽しかったから」

── チェイス選手といえば、中学時代に本格的にサッカーを始めたと報じられていますが。

「でも、本格的ではないですけど、小学生の頃からいろんなスポーツをやるなかのひとつとして、サッカーをやってはいたんですよ」

── とはいえ、今のトップ選手は物心(ものごころ)がつく3歳くらいからサッカーを始めた、という人も少なくないようです。

「うーん、でも3歳からサッカーを始めた人だって、技術の上達はみんなより早いかもしれないけれど、その手のうまさイコールサッカーでもないと思っています」

── たしかに、それだけで通用するわけではないですしね。

「俺もこっちに来て、いろいろ見るようになってからサッカーを知るようになって、個人戦術なども学んで成長しているところです。だから、遅く始めたとかあまり関係ないかなって」

── 今はまず、シュツットガルトで地道に出場を重ねることですね。

「そうですね、本当にそれだけです」

   ※   ※   ※   ※   ※

 シュツットガルトのクラブ全体から見れば、チェイスはセカンドチーム(U-21)出身なので、言わば「生え抜き」という扱いになる。U-21からU-10までを管理するアカデミーマネージャーのステファン・ヒルデブラント氏は、今後のチェイスの飛躍に注目しているという。

「ここ5年間、トップチームでのアカデミー出身選手の出場時間は減少の一途を辿っていました。アカデミー出身者のトップチームでの出場時間を見ると、2009-10シーズンは合計8000分ほどありましたが(ユリアン・シーバー、スヴェン・ウルライヒ、サミ・ケディラ、マリオ・ゴメス)、2019-20シーズンには数十分まで減少しました。

 しかし今、その傾向は徐々に改善しており、今季は500分を超えています。これはチェイスの出場時間で、そういう意味で我々は彼に注視しています」

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る