チャンピオンズリーグの新名将対決はリバプールの大勝 シャビ・アロンソのレバークーゼンをどう攻略したのか (3ページ目)
【アタッカーたちがまたひとつレベルを上げて躍動】
確かにリバプールはディオゴ・ジョタとフェデリコ・キエーザを負傷で欠いているが、先週末のブライトン戦ではサラーが得意の形からとてつもない一撃で逆転ゴールを奪い、この日のレバークーゼン戦ではディアスが3度ネットを揺らしている。トップレベルのアタッカーたちが、クロップ監督とは違ったクオリティーを備える新監督の指導の下、またひとつレベルを上げて躍動している印象だ。
個人的には、トレント・アレクサンダー=アーノルドの成長にも感銘を受けた。ブライトン戦で三笘薫を抑えたように、以前のような守備の脆いライトバックではなくなりつつある。またこの日は先制点の起点になっただけでなく、絶妙な位置取りと巧みなスキルでサラーへの繋ぎ役をスムーズにこなしていた。
もうキックだけの選手ではなくなっているが、ここにもスロット監督の影響があり、「監督は完璧主義者で僕にも厳しいが、自分としては大歓迎だ」と本人はオランダのメディアに話している。
日本から長旅の末にリバプールを訪れた者としては、遠藤航の姿を見たかったが、あつらえ向きと思えた展開でも、背番号3が呼ばれることはなかった。
この日、11月5日は英国ではガイ・フォークスの日とされ、1605年に英国議会を焼き払おうとして失敗した男が逮捕された出来事を祝う日だ。昼間からそこら中で花火が上がり、当初はシャビ・アロンソ監督の凱旋を祝っているようにも感じたが、試合後はシンプルにホームチームの大勝を盛大に喜んでいるように聞こえた。
遠藤航、冨安健洋、南野拓実など日本人選手の活躍にも期待!
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著者プロフィール
井川洋一 (いがわ・よういち)
スポーツライター、編集者、翻訳者、コーディネーター。学生時代にニューヨークで写真を学び、現地の情報誌でキャリアを歩み始める。帰国後、『サッカーダイジェスト』で記者兼編集者を務める間に英『PA Sport』通信から誘われ、香港へ転職。『UEFA.com日本語版』の編集責任者を7年間務めた。欧州や南米、アフリカなど世界中に幅広いネットワークを持ち、現在は様々なメディアに寄稿する。1978年、福岡県生まれ。
【画像】 欧州サッカー今季注目16クラブの主要フォーメーション
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