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林陵平がプレミアリーグで今季も好調のアーセナルの進化を解説 「攻守4局面をしっかりデザイン」 (2ページ目)

  • text by Sportiva

【サカとハヴァーツが利いている】

 ボール保持から攻撃の崩しのシーンですが、まずはサカですよね。

 今季のサカは、ケガでインサイドハーフのマルティン・ウーデゴールや右SBのベン・ホワイトがいなくて、昨季サカといいコンビネーションを見せていたふたりがいない状況。それにもかかわらず、スーパーな活躍を見せています。

 1対1であれば必ず相手をはがします。そこで基本的に相手はダブルチームで来るんですが、そこでSBがあがって関わってくれば有利になります。またサカ自身、この1対2の状況でも相手を縦にかわして相手ゴール前の深い位置に入っていけるようになっているんです! このあたりが昨季に比べて凄みを増しているところです。

 チームとしては、今までは相手を押し込んだ時に丁寧に崩そうとボールを動かすことが多かったんですけど、今季はサイドの高い位置に行った時にはシンプルにクロスを入れているように感じます。これはゴール前に高い選手がいないといけないんですが、今季はハヴァーツがこのボックス(ペナルティーエリア)内の空中戦を制しているので、彼の存在は大きいですね。

 あとはボールとは逆サイドのウイングが、ポケット(ペナルティーエリア内の両サイドのスペース)に斜めに入っていく攻撃も、すごく意識的に取り組んでいるようですし、最終ラインの裏へのアタックも常に狙っています。

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