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林陵平がプレミアリーグで今季も好調のアーセナルの進化を解説 「攻守4局面をしっかりデザイン」 (4ページ目)

  • text by Sportiva

【4-4-2のブロック守備がいい】

 さらに、少し陣形を引いたミドルプレスや、ゴール前を固めるローブロックの作り方。今季のアーセナルがいいのは、この時の4-4-2の形ですね。これはチームの特徴になってきている。自分たちがボール非保持の状態で、ブロックを作っていればやられないという雰囲気がすごくよく見えています。

今季のアーセナルは攻守に進化して強さを見せている photo by Getty Images今季のアーセナルは攻守に進化して強さを見せている photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る 個々の選手の距離感がいいんですが、基本的には中締めです。サイドの選手も開かない。そうすると相手のボールはどうしてもアーセナルのブロックの外を回すことになります。

 そこでサイドに出たボールに対して、たとえば左サイドならカラフィオーリが行くのか、マルティネッリが行くのかの意思疎通がしっかりしています。相手のポケットへのランニングが入った時はライスやトーマスがしっかりついていって、CBのふたりがなるべく釣り出されないようにしている。

 このように守備の組織もしっかりしています。そして、こうしたいい守備があるから、守備から攻撃の部分でもマルティネッリやサカ、ハヴァーツによるカウンターアタックが利いています。

 攻守4局面がしっかりデザインされていて、使い方にも柔軟性がある。相手によって戦い方を変えて、ボール保持か非保持か選択できる。そうやってスコアや時間帯によって戦い方を全員で共有して選べるようになったのが、今季のアーセナルのよさ、強さですね。

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著者プロフィール

  • 林 陵平

    林 陵平 (はやし・りょうへい)

    1986年9月8日生まれ。東京都八王子市出身。ジュニアからユースまで、東京ヴェルディの育成組織でプレーし、明治大学を経て2009年に東京ヴェルディ入り。レフティの大型FWとして活躍した。10年に柏レイソルに移籍し、11年にJ1優勝を経験。その後、モンテディオ山形、水戸ホーリーホック、再び東京Ⅴ、FC町田ゼルビア、ザスパクサツ群馬でプレーし、20年に現役を引退。Jリーグ通算300試合出場67得点。現役時代から海外サッカー通として知られ、メディア出演多数。現在はプレミアリーグからJリーグまで幅広く解説を務め、トップランナーとして活躍中。

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