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メッシのドリブルは「後出しジャンケン」 松井大輔がピッチに仕掛けられた「罠」を徹底解剖

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

【新連載】
松井大輔「稀代のドリブラー完全解剖」
第2回:リオネル・メッシ

前回紹介した三笘(薫)が理論型ドリブラーだとすれば、メッシは典型的な感覚型。ただ、メッシは何でもできる特別な選手なので、単なるドリブラーではありません。すべてのプレーがセットになっているので、強いて言うなら、メッシのドリブルは『メッシ』と表現したほうがわかりやすいかもしれませんね(笑)」

 開口一番、リオネル・メッシのドリブルについてそう説明してくれたのは、現在横浜FCフットボールアカデミーサッカースクールのコーチとして「対人強化クラス」を担当する元日本代表の松井大輔氏だ。現役時代、自身も感覚型ドリブラーだったと振り返る松井氏の目から見て、メッシのドリブルにはどんな技術が隠されているのか。

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2014年ブラジルW杯のメッシは誰も止められなかった photo by AFLO2014年ブラジルW杯のメッシは誰も止められなかった photo by AFLOこの記事に関連する写真を見る ありとあらゆるチームタイトルと個人タイトルを手にし、「サッカー史上最高の選手」との呼び声が高いメッシは、37歳になった現在もインテル・マイアミ(MLS)でプレー。アルゼンチン代表としても今年のコパ・アメリカ優勝に貢献するなど、あいかわらず世界中のサッカーファンを魅了している。

 松井氏が言うように、メッシはボールを自由に操り、ドリブル以外にもパス、シュート、トラップなど、すべてが別次元。メッシにしかできないプレーを披露してきたが、そのなかでも少年時代から傑出していたのが、誰も止めることができない「ドリブル」だった。

 かつて名将アーセン・ベンゲルはメッシを「まるで"プレイステーション"のようだ」と表現したが、今回、あらためて松井氏がメッシのドリブルを分析。注目すべきポイントを解説してくれた。

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著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

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