久保建英はレアル・ソシエダ残留で「退団は絶対にない」とスペイン人記者「攻撃にスパイスを加える」 (3ページ目)

  • ロベルト・ラマホ●取材・文 text by Roberto Ramajo

【いつもどおりなら今季もレギュラー】

 さまざまな要素を踏まえると、久保が今季もスタメンに名を連ねるのは間違いない。ケガすることなく、いつもどおりのパフォーマンスを発揮できるのであれば、レギュラーの座を確固たるものにできる。

 ほかにスタメン入りが確実なのは、GKアレックス・レミロ、センターバック(CB)のイゴール・スベルディアとジョン・パチェコ、左サイドバック(SB)のハビ・ロペス、MFのマルティン・スビメンディとブライス・メンデス、FWのミケル・オヤルサバルの7人。このなかでオヤルサバルは新たなFWを獲得するまで、センターフォワードで起用されることになる。

 ロビン・ル・ノルマンがアトレティコ・マドリードに移籍したCBに関して、イマノルが現在、その穴を埋めるために尽力しているが簡単にはいかないだろう。パチェコが代役を務めるのが自然の流れであるが、クラブは経験豊富なCB獲得の可能性を否定していない。

 右SBはアマリ・トラオレとアルバロ・オドリオソラが交互に起用されるべきであり、ホン・アランブルは準備を整えてチャンスが与えられるのを待たなければならない。

 ミケル・メリーノのアーセナル移籍はラ・レアルサポーター全員にとって悲しいことだが、遅かれ早かれ決定するだろう。ベニャト・トゥリエンテスが新加入のルカ・スチッチやセルヒオ・ゴメスとそのポジションを争う。

 一方、プレミアリーグの脅威に晒されたスビメンディは残留になった。過度な心配をしていなかった久保のケースとは異なり、リバプールが契約解除金を支払うことをほぼ決定していたため、クラブ首脳陣は震えあがっていた。

 左ウイングはすでに開幕戦で示したように、ベッカーがレギュラーを務められるため、アンデル・バレネチェアは試合に出るために万全な状態を維持しておかなければならない。

 ベッカーはパワー、スピード、相手DFの裏に抜け出す能力など、他の選手とは異なる特徴を備え、イマノルにとって面白い存在だ。さらに右でも左でもプレーできるので、バレネチェアだけでなく、久保にとってもライバルとなる。久保自身のさらなる成長を促し、スタメンの座を維持するための原動力となってくれるはずだ。
(髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki)

著者プロフィール

  • 高橋智行

    高橋智行 (たかはし・ともゆき)

    茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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