久保建英はレアル・ソシエダ残留で「退団は絶対にない」とスペイン人記者「攻撃にスパイスを加える」 (2ページ目)

  • ロベルト・ラマホ●取材・文 text by Roberto Ramajo

【開幕戦はベストではないが他の選手より優れていた】

 ラ・レアルが今季も多くの公式戦を戦うなか、久保はラ・リーガ開幕のラージョ・バジェカーノ戦で公式戦をスタートした。私たちはこの試合で、久保がイマノル・アルグアシル監督指揮下のチームにおいて、議論の余地のない存在であり続けていることを目の当たりにした。

 この日本人ウインガーは、1対1の局面で突破力とイマジネーションを備えた唯一の選手だった。シェラルド・ベッカーが左サイドで制御できない純粋なパワーを発揮したのに対し、久保は右サイドで再び魔法をかけた。

 まだベストの状態にほど遠いのは事実だったが、それでも他のチームメイトよりワンランク上のパフォーマンスを披露した。開幕戦のラ・レアルのレベルはかなり凡庸だったが、久保は攻撃にスパイスを加え、他の選手よりも優れていた。

 プレーに関与するのに苦労していたが、参加した時は攻撃の重責を担い、チーム最高のチャンスは彼が右サイドからドリブルを仕掛けることで生まれていた。ラージョの選手たちはファウルでしか止めることができず、なかにはアドリ・エンバルバが後半に犯したような非常に激しく危険なものもあった。

 しかし、久保はこの日は決定的な役割を果たせず、チームが勝ち点を獲得するのに十分な活躍は見せられなかった。電光掲示板に0-1と表示されたところでイマノルに交代を命じられた事実は、フィジカル的にまだベストコンディションではないことを示している。しかし、シーズン初戦であると考えれば、それはごく普通のことである。

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