今季のプレミアリーグで日本人選手の最注目は? 「中継人気コンビ」林陵平×下田恒幸が熱く語る! (4ページ目)
【日本人選手が増えて、楽しみも増える】
林 プレミアリーグは日本人選手が増えてきました。MF三笘薫(ブライトン)、MF遠藤航(リバプール)、DF冨安健洋(アーセナル)、DF菅原由勢(サウサンプトン)、MF鎌田大地(クリスタル・パレス)。たくさんいますね。下田さん注目は?
クリスタル・パレスに加入した鎌田大地 photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る下田 鎌田ですね! これは監督に求められてやって来た、初めてのプレミアリーガーなんじゃないでしょうか。オリバー・グラスナー監督とは、フランクフルトで一緒にやっていたわけですが、監督が選手をよく知っている、選手も監督のやり方をよく知っていて、そうしたなかでかつて主役だった人が来るわけですから。
クリスタル・パレスよくないですか?
林 いいですよ。昨シーズンの最後はすごかったですからね。MFアダム・ウォートンとか途中から抜群でしたから。
下田 鎌田はどこをやりますかね? シャドー(最前線の少し後ろ)ですか?
林 そうですね。プレシーズンはシャドーをやったりとか、あと2ボランチのひとり。本人はボランチもやりたいみたいなんですよね。
ただ、MFマイケル・オリーセ(バイエルン)が抜けたんです。昨シーズンはオリーセとMFエベレチ・エゼの2シャドーがすごかったので、鎌田はシャドーに入るのか、ウォートンと2ボランチを組むのかは見どころです。あとはプレミアリーグの強度にどれだけフィットするのか。
下田 そうですね。相手の守備者が当たってくる間合いとか、強さは違いますよね。
林 違いますね。だからそこをいなせるかどうか。パワー&スピードというよりかは、タイミングとかスキルでいなす部分だと思いますが、それができたらめちゃくちゃ活躍しそうな気がします。
下田 あと、三笘対鎌田がダービーであるっていうことを、もっと強調したいですね。 「M23ダービー」といってクリスタル・パレス対ブライトンというのは、密かに両者のなかで熱いダービーなんです。Jリーグで言うと「多摩川クラシコ」みたいな。
そこをあのふたりが主軸でやったら、僕としても熱いですね。
林 おお、なるほど。こうやって日本人選手がたくさんプレミアリーグに来ると、楽しみも増えてくるので、今シーズンもしっかり見ていきたいと思います。
(おわり)
プロフィール
林 陵平 (はやし・りょうへい)
1986年9月8日生まれ。東京都八王子市出身。ジュニアからユースまで、東京ヴェルディの育成組織でプレーし、明治大学を経て2009年に東京ヴェルディ入り。レフティの大型FWとして活躍した。10年に柏レイソルに移籍し、11年にJ1優勝を経験。その後、モンテディオ山形、水戸ホーリーホック、再び東京Ⅴ、FC町田ゼルビア、ザスパクサツ群馬でプレーし、20年に現役を引退。Jリーグ通算300試合出場67得点。現役時代から海外サッカー通として知られ、メディア出演多数。現在はプレミアリーグからJリーグまで幅広く解説を務め、トップランナーとして活躍中。
下田恒幸 (しもだ・つねゆき)
1967年生まれ。東京都町田市出身。小学生時代に在住していたブラジルで出会ったラジオのサッカー中継がきっかけで実況アナウンサーを志す。1990年仙台放送入社、2005年からフリー。主にサッカー中継(Jリーグ、欧州主要リーグ)を担当している。W杯南アフリカ大会の日本×カメルーン戦、本田圭佑と長友佑都が対決したミラノダービーを現地中継。CL決勝を3度、EL決勝を5度担当するなど経験豊富。サッカー以外の競技の実況にも対応する。
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