ユーロ2024はどこが優勝するか? エムバペが引っ張るフランス、タレント軍団イングランド、開催国ドイツほか注目チーム&選手を紹介 (3ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko

【開催国ドイツは復調傾向】

この記事に関連する写真を見る 優勝候補には、開催国のドイツも挙げるべきだろう。カタールW杯での失敗から不調が続いていたが、昨年9月に行なわれたフランスとの親善試合に2-1で勝利し、徐々に調子を取り戻してきた。さらに、今年3月に再びフランスと親善試合を行なうと2-0と完勝、続いてオランダにも2-1と連勝し、復活を印象づけた。

 この3月の試合で話題となったのは、トニ・クロース(レアル・マドリード→今大会で現役引退)の代表復帰である。ボランチにクロースが帰ってきたことで、ボールの流れはスムーズになり、フロリアン・ビルツ(レバークーゼン)やジャマル・ムシアラ(バイエルン)といった今大会屈指のタレントがより生きるようになった。

 復調の要因には、レバークーゼンの存在もある。今季、シャビ・アロンソ監督が率いたこのチームは革新的なサッカーで、ブンデスリーガ史上初の無敗優勝という偉業を達成した。

 そのチームで中心であるヨナタン・ター、ロベルト・アンドリッヒ、ビルツが代表でも中心を成すようになった。時間の限られた代表チームでは、こうした同じチームの選手たちがベースとなることで組織が短時間でまとまり、形となっていく。

 それをこれまではバイエルンが担っていたが、レバークーゼン勢が旗手となることでホスト国の準備は整ったと言える。調子を取り戻したドイツが、ホームの後押しを受けて7大会ぶりの優勝を狙う。

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